予定を入れるのが怖い(パニック障害あるある③)

休日にリフレッシュしようと思い、レジャー施設やレストランを予約する。また、友達と会って他愛も無い話をして気分転換したい。そうなると、付きものになってくるのは「予約」や「アポイントメント」ですよね。パニック障害を抱える多くの方にとって、先に控える「予定」はとても脅威に感じるものかもしれません。

例えば、1週間後の金曜日に予定を入れたならば、数日前から「当日まであと◯日…」などと自分の中で負のカウントダウンを勝手に始めてしまったり、当日の体調が万全であるように数日前から執拗に自分の体調や生活リズムを整える動きに入ってしまうことはありませんか?普通であれば、「もういくつ寝るとお正月〜♫」っていう風に楽しい予定が有る日をモチベーションにして当日までの日々を過ごすのですが、パニック障害を抱えている方達はその逆なんですよね。(笑)

私も先日同じ様なことがありました。前職時代にとても良くしてもらった上司と久々に会ってお話がしたくって私の方から「ご飯に行きましょう」と連絡をし、1ヶ月くらい前から当日のアポイントを取りました。私の直属の上司だった頃から今では更に出世され(それほどまで出世されても相変わらず私の様な昔の部下に対してもすごく優しい素晴らしい方です)、1ヶ月先のアポを調整して頂くのも難しいとてもお偉いさんです。とても楽しみにしていたし、相手の上司の方は私がパニック障害を抱えていることを知っている方だったので当初不安は全く無かったのですが、当日の日が近づくにつれて緊張感が出て来て、当日の数日前から漢方薬を飲んだりと万全の体調で迎えられるように準備をしていました。

しかし、当日はあいにくの雨ということもあり、若干の偏頭痛の様な症状が出てそれに伴いせっかく貴重な時間を割いて来てくれた相手の前で発作を起こし取り乱してしまうのではないかという恐怖が出て来ました。自宅からお会いする約束の目的地まではタクシーで20分ほど、待ち合わせ時刻の1時間前まで行ける/行けないでものすごく葛藤しましたが、最終的にはお電話をして事情を正直に話し、キャンセルさせていただきました。非常に申し訳ないという罪悪感に苛まれながらもキャンセルが決まった途端にそれまでの不安が嘘の様に次第に消えていきました。

ただ、自分に対して本当に良くしてくれた恩師とも呼べる方に対してドタキャンしてしまったことの罪悪感と自己嫌悪に悩んでいたところ、たまたま親友から電話が有り、「今日前職の上司とご飯行く予定だったのにパニック発作が怖くてドタキャンしてしまった」という話をしました。すると、その友人から返って来た言葉は意外なものでした。「飯行くの1回キャンセルしたくらいで相手はどうとも思わないでしょ」と。私はその言葉に救われた気がしました。

確かに意図的に人に迷惑をかけるのは良くないし、意図的でなくても迷惑をかけないことに越したことはないですが、予定をキャンセルすることは自分が思っているほど相手は何とも思ってないかもしれません。(実際今回ドタキャンをしてしまった相手の上司の方からキャンセルのお電話をした数分後にメッセージが有り、「あまり自分を追い込まずに適当さを大切です。まあ私みたいに適当過ぎても問題だけどね。笑」という言葉を頂きました。あの方らしいです。笑)相手と会うアポをキャンセルしても所詮自分は相手の多くの知り合いの中のほんの一人だし、レジャー施設やレストランの予約をキャンセルしても所詮自分は多くのお客さんの一人なのですから。予定をキャンセルすることは悪ではない、もしキャンセルしたことにいくらかの罪悪感を感じているのなら、自分の体調(心)を少しでも良くしてまたの機会にリベンジすることこそが相手に対する一番のお詫びになるのかもしれません。

皆さんも予定を立てることを過度に恐れず、自分がベストコンディションの時に思いっ切り楽しめれば、それほど幸せなことはないと思います!

 

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