パニック障害との出会い

私がパニック障害と出会ったのは2018年6月21日の夜のことです。

その日のことは未だに日付も覚えているくらい鮮明に覚えています。

その日は朝から上司と都内と北関東の重要なお客様を訪問するという、少しだけハードなスケジュールでした。

でも、夜に大学の同級生の女友達と渋谷でご飯を食べる約束をしていたので、それを楽しみにして乗り切りました。出張先の北関東から直接渋谷に向かい、18時30分頃に西武百貨店の中にあるオイスター料理のお店に入りました。久々に会う友達だったのでとても楽しく夕食が始まり、初めにシャンパンを口にしました。元々お酒は全く強くないし、その日は日中出張に出ていたことも有って疲れていたせいか、すぐに顔が赤くなりました。いつもの事なので、気にせずにそれから30分間お喋りしながら食事を楽しんでいた時です。

突然、息の出来ない様な感覚に陥り、「このままここで死んでしまうのではないか」という耐え難い恐怖に襲われました。しかし、女性の前でうろたえるのは恥ずかしいという変な見栄(笑)が有り、「ちょっとお手洗いに行ってくるね」と言い残し、男子トイレの個室に逃げ込みました。それから堰を切ったかの様に、呼吸が苦しくなり死への恐怖がますます大きくなりました。一旦、スマホでSNSを開いて身近な友人達の顔でも見て平常心を取り戻そうとしていましたが、それでも発作は落ち着きません。

トイレに籠って30分くらい(この頃から発作で意識が薄れており正確な時間は不明)が経ち、長時間トイレから出てこない私を心配した友達がお店の男性店員に「様子を見てきてください」とお願いしてくれたそうで、お店の店員さんにトイレでぐったりしている私を見つけていただきました。

それからトイレの外に有るベンチで友達に背中をさすってもらうなどして、介抱してもらいましたがその時の発作時間は後にも先にも無いほど長く、「息が苦しい」と私がしきりに訴えていた為、友達が救急車を呼んでくれ、程なくして病院に搬送されました。渋谷の人通りの多いスクランブル交差点のような所をストレッチャーで運ばれていく光景は今でもしっかり覚えています。

搬送された病院では特に異常は無いと言われ、疲労回復に向けた点滴を1時間ほど投与され、帰りはタクシーで帰宅しました。帰宅するとさっき起こっていた発作は何だったのかというくらい普段の体調に戻り、友達に謝罪のLINEを送っていました。

翌日は金曜日で朝からいつも通り会社に出勤し、「昨晩は大きくやらかしてしまったな」と思いながらも、恥ずかしくていつもよくお喋りする同僚達にも前日の夜に有った出来事は話せませんでした。その日は終日会社で仕事をしていましたが、残業に入ってからの夜20時頃にまたも突然息苦しくなり、死ぬかもしれない恐怖に怯え、離れて暮らす実家の家族に「最期の別れの挨拶」をしようか否か葛藤するほどの症状に見舞われました。急いで会社内の空いている会議室に逃げ込み、落ち着こうとしましたが発作は収まらず、とりあえず帰宅して自分の部屋のベッドで横になりたいと思いましたが、帰りの電車にも、またタクシーにも一人で乗る勇気が出ず、結局会社に残っていた先輩に前日に有った出来事も含め全てを正直に伝え、先輩とタクシーに乗って帰宅しました。

それ以降、私は2日連続で起きた原因も分からない発作に怯え、自宅から出るのも怖くなり、翌週から会社を4ヶ月間休職して今日にまで至るパニック障害との闘いが始まりました。

これが私とパニック障害との出会いです。

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